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更新日:2015年8月6日

多彩な電力事業

恵まれた資源と自然環境から唐津は火力・水力・風力と、時代とともに様々な電気産業を育み、また隣接する玄海町の玄海原子力発電所と合わせ、多彩な発電方法による電力供給基地としての変遷(へんせん)を辿って(たどって)来ています。

佐賀県では明治32年、旧北波多村の芳谷(よしのたに)炭鉱が自家発電を開始しました。事業としては明治41年10月に広滝(ひろたき)水力電気が創業し、佐賀市および神埼の一部に8,200灯ほどを供給したのが始まりでした。

唐津では、明治42年に大島小太郎が中心になり唐津電灯を設立しました。それと前後して七山水力電気会社の計画が持ち上がり、これが火力対水力の唐津町をあげての大争議へと発展したとされています。しかし、ほどなく唐津電灯は広滝水電と合併しました(明治43年5月の発電開始は広滝水電となってからとなりました)。明治44年12月に火力発電を中止し、新たに船宮に唐津変電所を設置して川上川発電所からの送電を開始したため、騒動は自然に解消されていったようです。

その広滝水電は、川上水系に大きな発電地点があることを発見しました。同社だけでは実現困難なため、広滝水電の権利を継承する新会社・九州電気を明治43年9月に設立しました。その後、明治45年6月には博多電灯鉄道と合併し九州電灯鉄道株式会社へ、さらに大正11年5月に関西電力と合併し東邦電力へ、昭和17年4月に九州配電となり昭和26年5月に今の九州電力へとなっていきます。

一方の七山水力電気株式会社は、明治44年8月の設立しました。七山川に水力発電所を設け、明治45年2月に営業を開始しました。船宮から唐人町・元石町方面で、町田川辺りまで送電しました。しかし発電所の建設に多額の資金を必要としたことから、九州電灯鉄道から受電して配電を行なうなどしていましたが大正2年11月29日、唐津軌道・糸島電灯・佐世保電気・大諫電灯・長崎電気瓦斯(がす)とともに九州電灯鉄道へ合併されました。

玉島川水系では、玉島水電株式会社が大正11年に事業を開始しました。平原川から取水を行なう水力により31kWを発電し、東松浦郡浜崎町、玉島村、七山村(平原・七山)に夜間のみ電灯用供給を行ないました。同社は、昭和6年11月に東邦電力に買収されています。

玉島川では現在も九州電力により、2,140kWの発電設備での水力発電が行なわれているほか松浦川水系では同じく九州電力にて昭和5年12月に厳木発電所、昭和32年には厳木第二発電所が使用を開始しました。それぞれ現在も、3,000~5,000kW規模の発電を行なっています。

その後、水力発電では、九州電力天山発電所が昭和61年12月に運転を開始しました。発電に使った水を夜間にくみ上げ再び発電に使う揚水式で、最大60万kWと九州でも有数の発電量を今も誇っています。

また石炭産業で一時代を謳歌(おうか)した唐津ですが低カロリーの石炭しか出なくなったため、低カロリーの石炭を消費する受け皿として火力発電所が誘致されたと言われています。かくして昭和42年、唐津港妙見埠頭附近の埋立地に九州電力唐津発電所1号機(15.6万kW)が運転を開始しました。昭和46年には2号機(37.5万kW)が、昭和48年には3号機(50万kW)が運転を開始しました。しかしその後石炭産業の衰退(すいたい)とともに、燃料は石炭から重油・原油に替わっていきました。現在、後述の玄海原子力発電所の誕生とともに唐津発電所はその役割を終え、現在休止中となっていますが180mの聳え(そびえ)立つ巨大煙突は、その是非はともかく唐津に住む人また訪れる人にランドマークとしての存在感を今なお誇示(こじ)し続けています。

唐津市に隣接する玄海町では昭和50年10月、九州電力玄海原子力発電所1号機(55.9万kW)が運転を開始しました。その後、2号機、3号機、4号機と建設され、出力3,478,000kWと九州最大の発電所へと発展しました。今や北部九州の電力供給の要衝(ようしょう)となっています。平成21年12月には賛否の声渦巻く中、3号機を対象に、原子力発電所の使い終わったウラン燃料(使用済燃料)から再利用できるプルトニウムを取り出し、ウランと混ぜて新しい燃料(MOX燃料)をつくり再利用するプルサーマルが開始されていましたが、2011年の福島第一原発事故を受け電子力規制委員会が定めた新基準に基づく適合性審査のため、現在は運転停止中です。

近年ではこれに加え、風力発電施設も増加しました。肥前風力発電株式会社が唐津市肥前町などに計20基(総出力30,000kW)、株式会社玄海風力エネルギー開発が玄海町で6基(総出力9,000kW)など現在30基ほどが稼動しています。発電した電力は九州電力へ売電されています。

地図・写真・統計資料など

九州電力の発電所・変電所・送電線

(「九州電力」資料より)

風力エネルギーは、再生可能なエネルギーの一つです。玄界灘からの強風にさらされる上場台地では風力発電の取組みが進められ、各所で「風車のある景観」と遭遇します。

(『唐津探訪』より)

参考文献について

参考文献については、近代図書館が所蔵している資料もあります。

資料についての問い合わせは近代図書館までお願いします。

電話番号:0955-72-3467

多彩な電力事業

多彩な電力事業PDFデータ(PDF:136KB)

多彩な電力事業PDFデータ(PDF:141KB)

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問い合わせ

文化振興課 

佐賀県唐津市西城内1番1号

電話番号:0955-53-7129