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更新日:2015年8月6日

アオノクマタケラン(ショウガ科)

亜熱帯の珍種

呼子町の田島神社の境内をまわると右手に「頼光鳥居(よりみつとりい)」があります。この鳥居の背後の石段を登ると、正面に赤い朱塗りの「佐用姫神社」があります。この神社の裏手に回ると、小高い丘の上まで山道が続きます。周りは、タブノキ、モチノキ、クロキ、ヤブニッケイなどの樹木が生い茂り昼間でも薄暗い感じがします。

足元には、ヤマアイが山道を隠すくらいに所狭し(ところせまし)と繁茂(はんも)しています。その中に、ムサシアブミ、ナンゴクウラシマソウ、ハマウドなどの大きな葉を広げた植物が点々と生えています。これらの植物の背後に、やや大型の高さ1~2m位に伸びたアオノクマタケランが群生(ぐんじょう)しています。一見、ショウガかカンナの葉に似た濃青緑の葉は光沢があり見るからにほかの植物とは違った感じのするもので、アオノクマタケランとすぐ分かります。この群落は幅5~10m、長さ50m位の範囲で道の両側から森の奥の「太閤祈念石」の大岩の所まで続いています。

7月になると葉の間から高さ50~70cm位の円錐花序(えんすいかじょ)(総状花序(そうじょうかじょ))を伸ばし、そこから出た花枝にそれぞれに3~4個の花を付けます。長さ2cm位の白色で、唇弁(しんべん)がわずかに淡紅色(たんこうしょく)を帯びます。ハナミョウガに似た花は他で見られない特徴のあるもので、沖縄や奄美大島などに生育するゲットウ(月桃)の花に似て南国情緒を漂わせています。薄暗い林内でこの高く伸びた白い花を見ると、内陸では見られないその姿形に異国情緒を感じさせられます。

加部島は玄界灘を流れる対馬暖流の影響を受けて暖地性の植物が生育します。特質のアオノクマタケランの他にカカツガユ、ギョクシンカという二つの樹木があります。カカツガユも県内分布が少ないものですが、ギョクシンカ(アカネ科)は佐賀県の分布はここだけです(台湾、琉球、九州)。

アオノクマタケランは、南西諸島、中国、台湾、本州(伊豆七島、紀伊半島)、四国、九州にあります。九州でも長崎、大分、鹿児島、宮崎、佐賀県の数か所です。佐賀県では「絶滅危惧種2類」にランクされています。加部島は、南方系の植物が観察できる貴重な場所と言えそうです。

アオノクマタケランの種子は「伊豆縮砂(いずしゅくしゃ)」と言って、芳香健胃剤として薬用に使用されるそうです。

地図・写真・統計資料など

アオノクマタケラン

アオノクマタケラン

(川浪誠さんより)

引用・参考文献(出典)

  • 『日本の野性植物草本Ⅰ単子葉類:平凡社
  • 『日本の野性植物木本Ⅱ』平凡社
  • 『九州植物目録』初島住彦
  • 『レッドデーブックさが』佐賀県環境政策局環境企画課

参考文献について

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アオノクマタケラン(ショウガ科)

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