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更新日:2015年8月6日

特別名勝、虹の松原

潮風から人々を守る日本一美しい松原

唐津湾の海岸沿いに幅400~700m、海岸線のゆるやかな弧状(こじょう)に約4.5kmの長さにわたって松原が続いています。鏡山からは、眼下に展開するすばらしい虹の松原の景観が一望できます。この松原は、400年前に唐津藩主寺沢志摩守が潮風や飛砂から農地を守るために植林した松原です。昔は「御松原(おんまつばら)」や、その長さ(約8km)から「二里の松原」と呼ばれていましたが弧状の松原を空にかかる虹に例え「虹の松原」と呼ばれるようになりました。

三大松原は虹の松原(230ha)、三保の松原(静岡県、34ha)、気比の松原(福井県、32ha)と言われていますが、その中で虹の松原は最も美しくそして強い潮風と闘っている松原です。
昭和30年に虹の松原は白砂青松であり、若い松も老松も生育旺盛で樹幹も枝も曲がりくねった松の風景であるという理由で国内の松原で唯一特別名勝に指定されました。虹の松原の白砂は流域が花崗岩地帯である玉島川から供給されています。

虹の松原は国有林で風速を弱めて、背後の農耕地や住宅を保護する防風保安林、塩害や津波、高潮による被害を防ぐ潮害防備保安林、空気をきれいにし騒音を防いで生活環境を守り森林レクリエーションの場としての保健保安林として指定されています。
特に虹の松原と鏡山の間の地帯は、虹の松原によって強い潮風から守られています。1973年からは、空中散布による松くい虫特別防除が行われるようになり、松くい虫被害は年々漸減(ぜんげん)し健全な松原が維持されています。

虹の松原には「七不思議」があることでも有名です。85種類もの野鳥やハマヒルガオの群生があり、100種以上のキノコもあり運が良ければ希少なキノコのショウロを観察することができます。

虹ノ松原

虹ノ松原

七不思議のほかにもたくさんの不思議に出会えます

語り継がれている七不思議は次の通りです。

  1. 豊臣秀吉が名護屋城へ向かう途中この松原を通り、あまりセミが鳴くので「騒々しい」と叱った時以来、セミの声が絶えたと言います。
  2. 秀吉が松原を通っている時、松が高く邪魔で眺望がきかなかったので、「低くなれ」とグッと一睨みして以来、高くならない「睨み松」があります。
  3. 秀吉の軍隊の槍を立てかけた「槍掛松(やりかけまつ)」があります。
  4. 百万本の松はクロマツばかりです。
  5. 松原の中に海岸近くであるが塩分を含まぬ真水を湧出する井戸があります。
  6. 高島の右端と神集島の左端を結ぶ延長線が松原の中心です。
  7. 浜崎にある諏訪神社にまつられている諏訪姫の願により松原には蛇はいません。

マツが好きなセミはハルゼミとニイニイゼミの2種類だけでハルゼミは春に鳴くセミであり、夏には小さな声で鳴くニイニイゼミしかいないので、そのために松原ではセミがいないという話になったのでしょう。最近はほかの種類のセミの声が聞こえるようになりました。これは、松原にマツ以外の樹木が見られるようになったことに関係ありそうです。

ヘビも松原の中であまり見かけることはありませんが、民家の近くや草が繁茂している場所などヘビの餌がありそうなところでは時々見かけます。

松原内の井戸が真水になる理由は、真水が海水よりもわずかに軽いために海水の上に浮かんでいるためです。この理論は1900年ごろに発表されたもので、それまでは不思議な現象だったのでしょう。同じような真水の井戸が京都府の天橋立にもあります。

松原にはクロマツばかりでなくアカマツもあり、マツタケを見ることもできます。
七不思議の意味を考えながら虹の松原を散歩するのも一つの楽しみですね。

白砂青松の風景の再生、人々によって守られている虹の松原

4、50年ほど前までは、虹の松原では松葉かきが行われ家庭の燃料として使用されていました。その頃の松原は、マツの木が今ほどは密集していなくて松原の中から青い海を見ることができ、また松原内は一面白い砂だったそうです。
しかし最近は松くい虫防除効果により松くい虫の被害は少なくなったものの、広葉樹の侵入や草本類の繁茂(はんも)によって特別名勝としての景観の低下が危惧(きぐ)されています。

昔の白砂青松の虹の松原を再生したいとの県民や市民の強い要望があり平成19年ごろから、佐賀森林管理署、佐賀県、唐津市などの行政機関と住民との話し合いのもとで虹の松原の保全・再生に関する計画・実行に関する方針が策定され現在様々な活動が行われています。
この方針の特徴は松原の防災機能の維持のみならず、景観的な価値の保存・再生が目的にあげられています。合意された虹の松原の将来像は次のとおりです。

  1. 広葉樹やマツの過密林が伐採され松原全域がマツの単層林の状態になっています。
  2. 市民による松葉かき、除草等が実施され、松原全体が「白砂青松」の状況に近づきつつあり、松露の発生が観察できます。
  3. レクリエーションや森林浴・海気浴など休養のフィールドとして、また植物の観察会や環境教育の場として活用がされています。

内容を一言で表すと、何年かかろうとも白砂青松の虹の松原を再生しようとするものです。現在、虹の松原で行われている白砂青松再生のための事業は国内で始めての試みで、ほかの松原の整備の目標となる事業で画期的なものです。
白砂青松(はくさせいしょう又は、はくしゃせいしょう)とは白い砂浜と青い松がいろどっている海辺の美しい景色を形容する言葉です。白砂とは白い砂の事で、ほかの松原の砂は黒味がかった色もありますが虹の松原の砂は輝くばかりのまさしく白い砂です。

「白砂青松」とは白い砂浜と松林が一線を画した風景ではなく、白い砂浜に青い松が点在している風景が美しいとされ、多くの画家によって描かれてきました。
玉島川の上流の山地の地質は花崗岩であり、玉島川によって松浦湾に運ばれ虹の松原の白砂の源となっています。虹の松原こそ、白砂青松の言葉にふさわしい松原です。

幻のキノコ(ショウロ)も見られます

虹の松原には季節ごとに多くのキノコが発生し、現在100種以上のキノコが確認されています。キノコには落ち葉を分解する腐生菌(ふせいきん)、木材を腐らせる木材腐朽菌(ふきゅうきん)、松の根に菌根を作って共生する菌根菌(きんこんきん)とに分けられます。

調査によると松原でみられるキノコの半分以上が菌根菌です。また、アミタケ、シモコシ、ショウロなどのように食用にされるキノコは約4分の1で、テングタケのような毒キノコはほぼ同じ割合で生えています。毒キノコも多くあるので、注意が必要です。
クロマツ林は手入れしなければ遷移(せんい)によって広葉樹林となり、終にはクロマツが消滅する状態の極相林となります。遷移の状態とキノコの種類とには関係があり、クロマツが健全な頃にはキツネタケ、ショウロ、アミタケ、ハツタケなどの菌根菌が多く見られます。しかし、ベニタケやクロハツが出るようになるとクロマツはほとんどなくなり、広葉樹林に変わっていることを示しています。
クロマツと共生する菌根菌で最も多く見られるキノコはショウロです。虹の松原にはアカマツもあり、アカマツの菌根菌で有名なキノコはマツタケも見れます。
ショウロはクロマツと共生関係にあり、マツの根にミネラルや水分を供給しています。ショウロ菌がついたクロマツは干ばつに強く、病気にも強いと言われています。ショウロ菌はクロマツの生育環境の健全さを表わすバロメータと考えることができます。
40年くらい前までは、虹の松原にショウロがたくさんありましたが、最近は非常に少なくなりました。この原因は「松葉かき」が行われなくなったために、ショウロが育つ環境ではなくなったためと言われています。昔は松葉を燃料にして御飯を炊いたり、料理に使っていましたが現在はガスや電気を使うようになったので松葉の必要性もなくなり放置されるようになりました。以前は「松葉かき」によって松原の中では雑草がはびこることなく、砂地がむき出しになっていました。

ショウロは時期的には春と秋に見れます。また、場所的には次のような所で見れます。

  1. 日当たりが良い
  2. 地表が砂地である
  3. 若い松があること
  4. やわらかい砂地である

今、虹の松原では松葉かきをしてショウロを再生する市民による活動が行われています。ショウロ育成の試みは、つまりは白砂青松の虹の松原を取り戻すことです。4月6日を「松露の日」として、松露に目を向けて、虹の松原を大切にする機会としています。ショウロをクロマツの健全さを表すバロメータとして、白砂青松の松原を保全再生しようとする試みは全国で初めてです。

お吸い物に、松露とシロウオを入れたものは季節的に最高の食事です。ショウロはシャキシャキとした食感が一番の特徴です。唐津の名物の松露饅頭はその形がショウロに似ているので、名前がつけられました。

春と秋には、虹の松原ではきのこの観察会が行われています。観察会によって新たに発見されたキノコもあります。

エピソード・伝承・うんちくなど

  • 「寺沢志摩守の七本の松」の伝説
    松原の中に殿様が気に入った松が七本あったそうです。どれかは言いませんが、もしそれを切ったら死罪にするという御布令(おふれ)を出しました。あるとき、不注意で松を切ってしまった者がいました。死罪を覚悟していた所、殿様は「その松は余の七本の松ではない」と罪を許しました。その恩情に住民は感銘を受けて、それから一層松原を大切にしたそうです。
  • 虹の松原一揆
    江戸時代の明和8年(1771)、唐津藩の農民漁民が虹の松原に集結し、藩に対して新税取り下げの要望をしました。虹の松原内には唐津藩と天領(幕府領)の境界があり、この地の利を活かして整然と虹の松原一揆が起こりました。農漁民の要望は受け入れられましたが、大庄屋の富田才治ら4人が責任を取って自首し処刑されました。今でも、遺徳(いとく)が偲ばれて(しのばれて)います。
    ※(国)特別名勝、2001年NHK21世紀に残したい日本の風景百選第5位
  • 虹の松原には今まで語り伝えられてきた七不思議だけでなく、まだまだ不思議なことがあります。それらを7つにまとめてみました。
    1. 松原にもマツタケ:普通は山にあるマツタケが松原にもあります。
    2. 消えた松露:昔は、たくさんあった松露を今は見かけることはありません。
    3. 連理の松:風が強いのに、2本の松の幹や枝がつながっています。
    4. 松のなかの砂:伐採された松の空洞に砂が入っていることがあります。
    5. 体が斜になる小道:歩いていると、自然に体が斜になる道があります。
    6. 松の切り傷:地上近くの松の幹に三角模様の傷跡があることがあります。
    7. 太い松も細い松も同じ高さ:太い松の方が高くならないのは何故でしょうか。
  • 虹の松原では、現在多くの市民によって、白砂青松の虹の松原を再生するための松葉かき、除草作業が行われています。今後、さらに多くの市民の協力が必要になりますので参加してください。松葉かきをしているとショウロが見つかることがあります。これは、松原からの綺麗にしてくれたお礼です。

地図・写真・統計資料など

大きく傾いた老松

大きく傾いた老松
(佐賀大学客員研究員、田中明さんより)

体が斜めになる小道

体が斜めになる小道

松根油採取あと

松根油採取あと
(佐賀大学客員研究員、田中明さんより)

ハルゼミ

ハルゼミ

白砂青松再生活動

白砂青松再生活動
(白砂青松を守る活動は虹の松原が日本で最初である)

白砂青松の風景

白砂青松の風景
(佐賀大学客員研究員、田中明さんより)

ショウロ

ショウロ

マツタケ

マツタケ

ショウロ

ショウロ
(佐賀大学客員研究員、田中明さんより)

引用・参考文献(出典)

  • パンフレット(虹ノ松原/九州森林管理局:佐賀森林管理署)
  • 身近な松原散策ガイド/日本緑化センター
  • 『海岸林をつくった人々』小田隆則
  • 『日本の海岸林』村井宏ほか
  • 『虹の松原』松浦文化連盟松原の生き物百科/財団法人日本緑化センター
  • 『唐津市史』
  • 『はまさき諏訪神社の七不思議とすわ姫悲恋物語』はまさき諏訪通り商店街連合会
  • 『虹の松原七不思議ガイドブック』虹の松原七不思議の会
  • 「平成19年度虹の松原保全・再生対策調査報告書」九州森林管理局佐賀森林管理署(2007)
  • 「平成19年度虹の松原再生・保全実行計画書」虹の松原保護対策協議会(2008)
  • 別資料有(A4、5枚)

「歴史」の部「唐津城の築城(城下町唐津の土台づくりをした人寺沢志摩守広高)」参照

もっと詳しく知りたい人は

唐津市近代図書館へ問い合わせください。

電話番号:0955-72-3467

特別名勝、虹の松原

特別名勝、虹の松原PDFデータ(PDF:175KB)

特別名勝、虹の松原PDFデータ(PDF:176KB)

特別名勝、虹の松原PDFデータ(PDF:158KB)

特別名勝、虹の松原PDFデータ(PDF:303KB)

特別名勝、虹の松原PDFデータ(PDF:285KB)

 

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問い合わせ

文化振興課 

佐賀県唐津市西城内1番1号

電話番号:0955-53-7129