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更新日:2017年12月22日

産業経済委員会所管事務調査中間報告書

産業経済委員会所管事務調査中間報告書全文

1はじめに

本委員会は、平成29年第6回唐津市議会臨時会(会期:平成29年10月23日から25日まで)において、唐津市ふるさと会館の管理運営に関する撤回前議案及び再提案の議案について審査を行い、指定管理者の指定取消し以降の執行部の対応及び契約手続きの不備等を指摘し、また、今後の「唐津市ふるさと会館」のあり方については、来年1月中には方針(案)を出すということであったため、閉会中の継続調査の申し出を行い、11月28日及び12月15日、18日の3日間調査を行い、中間報告をまとめました。

唐津市ふるさと会館の指定管理者については、平成27年度末の指定管理期間の満了に合わせて、平成27年6月から公募が行われ、9月の指定管理者選定委員会分科会及び10月の指定管理者選定委員会を経て、株式会社Asileを共同企業体の代表とした、株式会社グッドジョブカンパニー及び有限会社ログポートの3者で構成する、「株式会社Asile唐津市ふるさと会館アルピノ管理運営共同事業体」(以下、共同事業体)が選定されました。

平成27年第7回唐津市議会定例会(12月定例会)において、「唐津市ふるさと会館の指定管理者の指定について」の議案が提出され、議案質疑及び委員会審査において、選定の経緯や評価基準、企業の信頼性、運営形態、従業員の雇用等について多角的な審議を行った結果、原案どおり可決し、平成28年4月から唐津市ふるさと会館の指定管理者として施設運営に取り組まれたところです。

しかし、本年9月に指定管理者を構成する共同事業体の1者が、他自治体で受託していた指定管理業務について、資金難を理由に契約途中で撤退することが報道され、唐津市ふるさと会館の運営についても諸問題が上がってきました。

9月21日朝、市長から唐津市ふるさと会館に係る追加議案の提出の申し出があり、22日の休会日に本会議を開き審議を行うことで決定していましたが、その追加議案提出の申し出があった21日の夕方に、急きょ、議案提出を取り下げる旨の申し出があったため、議会としては、この一連の対応を問題視し、執行部においてはチェック体制を含め、更なる慎重な対応をされるよう市長に申し入れをしたところであります。

その後、市に共同事業体及び構成企業3者の連名で、「有限会社ログポートが破産申立てを行った日をもって指定管理業務を辞退する。ただし、取引先への支払い準備等のため平成31年3月31日まで受託業務を継続させることを条件とする。」という指定管理の辞退届が提出されましたが、構成企業が実質的に破綻状態で、共同事業体としての事業活動ができなくなっていたため、公の施設の管理を継続させることができないと判断し、10月2日に指定管理者の指定取消しの行政処分が行われたところです。

そのため、指定取消し以降は、予備費による市の直営で運営され、先の第6回唐津市議会臨時会においては、今年度中の運営に関する補正予算が提出されましたが、指定管理者の監理監督並びに指定取消し以降の執行部の行政手続きに多くの不備が見られ、また、緊急避難的措置として提案された議案であったものとは理解したものの、しっかりとした方針が定まらないまま提案されていたため、委員会の審査後に、議案が撤回され、会期を延長し審議を行いました。

再提案された「議案第136号平成29年度唐津市一般会計補正予算」については、特に問題となっていた3階のレストランの運営に関し、撤回前の議案では年度末までの営業としていたものを11月末までの営業と変更され、今後「唐津市ふるさと会館」のあり方について方針を出すという執行部の意見をふまえ、行政手続きに多くの不備があるため反対との一部意見もありましたが、原案どおり可決しました。

産業経済委員会では、平成29年第6回唐津市議会臨時会の議論を踏まえたうえで、唐津市ふるさと会館の管理運営についての課題を洗い出し、5つの項目に分けて、その対応について検証・協議を行いました。

2継続調査事項及び内容

唐津市ふるさと会館の管理運営について

(1)予備費の執行状況について

1.株式会社Asileとの契約について

10月2日の指定取消しに伴い、市の直営となった唐津市ふるさと会館について、当初3階レストランについては閉館するという報告であったが、すでに入っていた多数の予約をキャンセルすることなどによる観光唐津のイメージダウン等風評被害の懸念から、営業許可が下りている前指定管理者であった共同事業体の代表企業株式会社Asileとの随意契約により運営を委託していた。

また、その契約は、株式会社Asileとの債権債務額の確定・相殺交渉の項目に含まれるため、弁護士預かりの状況であり、契約締結に至っていない。

2.唐津商工会議所との契約について

10月2日の指定取消しに伴い、3階レストランを除く会館の管理運営を唐津商工会議所に随意契約で委託されていた。

3.唐津市のその他の負担について

業務委託のほかにも、市の直営で管理運営を行う上で必要な消防設備や昇降機、自家用電気工作物の法定点検業務等や、弁護士預かりとなっている株式会社Asileとの債権債務額の確定・相殺交渉の弁護士着手金について、予備費で執行していた。

これら予備費の執行に関し、特に契約関係について、随意契約とする理由及び指定取消しとなった共同事業体の代表企業に運営を委託していたこと、並びに、契約書を締結しないまま業務委託をしていたことについては、契約手続きとしては不適切である。

(2)補正予算の執行状況について

1.唐津商工会議所との契約について

平成29年第6回唐津市議会臨時会において可決した唐津市ふるさと会館運営の補正予算により、予備費の執行に引き続き、会館全体の管理を唐津商工会議所に委託されたところである。その業務期間及び従業員の雇用期間について、3階レストランは11月30日まで、その他は平成30年3月末までとされている。

2.唐津商工会議所からの再委託契約について

3階レストランについては、唐津商工会議所から市内飲食業者へ再委託が行われ、レストラン従業員の雇用については、11月30日までとされた。

補正予算の執行に関しては、唐津くんち期間に対応するための緊急避難的措置であったとは理解できるものの、そもそも条例に規定がない施設部分(3階レストラン)を、市が直営で管理することに問題があったと言える。

また、唐津商工会議所が行った3階レストラン部分の再委託について、補正予算の可決前に唐津商工会議所において公募が行われていたこと、その公募期間が非常に短かったことなどを問題視したところである。

(3)指定管理者指定取消し後の市の対応について

1.市の対応状況について

10月2日の従業員説明会をはじめ、3日、4日に取引先説明会、20日に取引先向け状況報告会、25日の補正予算議決後の従業員説明会、また、11月16日に3階従業員説明会が行われていた。

2.共同事業体の債務額及び対象者の把握について

取引先事業者数は、市が入手したリストによると全体で190社に及び、納入事業者はその内128社との報告であったが、共同事業体の債務額及び対象者については、市は確認できていなかった。

3.納入事業者等に対する支援について

唐津商工会議所、唐津東商工会、唐津上場商工会において、特別相談窓口が設置されている。

4.市の損害額及び請求について

市の債権債務額の確定等に係る交渉を弁護士が対応中とのこと。

指定取消し後の唐津市の対応についても、検証を行ったところである。

市においては、指定取消しに関して説明会を行われているが、その中で十分な説明が行われておらず、納入事業者の誤解を招く結果となっている。

市の損害については、弁護士を通じて対応中とのことであるが、取引事業者に対する未納分の代位弁済や訴訟費用の支援については、民民の取引であり市は関与できないとのことである。

しかしながら、市には指定管理者を選定した責任があるため、債権額の把握にスピード感を持って対応し、今後とも問題の解決に努められたい。

また、納入事業者等への支援については、3つの商工団体において特別相談窓口が開設されているとのことであるが、市としても率先して関与し、対応すべきである。

(4)指定管理者制度における問題点について

1.選定時の問題について

共同事業体による申請があった際に、代表企業のみ信用調査がなされており、他の2社についての調査が行われておらず、その内容も取引の実績に乏しい事から、非常に悪い状況・状態ではないという、良好な結果とは言い難いものであった。

また選定審査においても、新しい取組みの計画や施設使用料の金額によって選定された結果、今回の指定取消しに繋がったと考えられる。

選定にあたっては透明性や公平性、平等性の確保に努めるとともに、指定管理者制度導入の目的が、費用面における効率化のみに偏ることなく、市民サービス、地域の活性化に繋がるような管理者の選定に努められたい。

2.指定後の問題について

指定管理者制度は、多様化する住民ニーズに対し、より効果的・効率的に対応するため、民間の能力を活用しつつサービスの向上と経費の削減等を図るものであるが、指定管理者指定後は、管理を丸投げの状態である。公の施設である以上、施設の維持管理状況、運営状況を客観的かつ正確に把握・評価し、市民満足度を不断に検証して改善策を講じさせる監理監督責任がある。

市においては、毎年度、指定管理者モニタリング評価が実施されており、業務の履行状況や提供するサービスの質、継続性・安定性について評価がなされているが、実地調査における経理状況等の確認が十分でなかったと言える。

今回の指定管理者の指定取消しから、指定管理者制度における上記2項目の問題が浮き彫りにされたところである。

今回の指定取消しについては、共同事業体の構成企業が、他に受託していた指定管理業務を資金難を理由に撤退したことによることから、指定管理業務の他に実施する事業等がある場合には、企業全体を把握すべきと考える。

また、議会としても、唐津市ふるさと会館の指定管理者の指定議案が提出された際に、選定の経緯や評価基準、企業の信頼性、運営形態、従業員の雇用等について議論し、実態が見える地元企業でなく、実績のない共同事業体での運営、また施設使用料を重視した評価など、指定管理をするにあたり不安材料はありながら、承認した責任がある。

(5)唐津市ふるさと会館の今後の方向性の検討状況について

唐津市ふるさと会館条例に規定がない3階レストラン部分は、11月末を以って終了し平成30年3月までは休業とされている。会館全体の平成30年4月以降の方針については、1月中に決定するとのことである。

方針決定にあたっては、唐津市ふるさと会館の目的、機能、役割など幅広く検証し、具体的な活用方法を整理した上で、必要であれば条例改正も含めて検討するとのことであった。

3まとめ

指定管理者制度は、民間事業者のノウハウを活用することで、利用者に対するサービスの向上と、効果的かつ効率的な施設運営が期待できるとされている。

しかしながら、今回、唐津市ふるさと会館における指定管理者の指定取消しは、市の監理監督責任の甘さが起因したものと考えられる。

予備費の執行において、契約書の締結がないまま業務委託をしていたことは、法令等を遵守すべき市において、不適切である。

このような事態が再発しないため、

  1. 指定管理者の選定にあたっては、税理士や中小企業診断士などの外部の専門家による財務諸表の書類審査を実施するなど、公の施設管理を行うための物的能力を有しているかどうか、審査の精度を高めること
  2. 審査員は全て市職員であるため、指定管理者の指定手続きにおいて、外部委員の登用についても他市の事例等を研究しながら、前向きに検討を行うこと
  3. 指定管理者の評価について、継続性・安定性について、より確実な評価を行うため、指定管理者自身の経営状況に関しても確認を行い、経営破綻のリスク対策を講じること

結びに、特産品等展示販売施設については、民間移行を大きな方針とされており、唐津市ふるさと会館の中長期的な運営形態を決定するにあたっては、様々な選択肢のメリット・デメリットを比較検討し、施設の設置目的が達成でき、地域経済の活性化に資する最善の運営方針を決定されたい。

以上、本委員会における継続調査の経過及び中間報告といたします。

平成29年12月22日

産業経済委員会委員長笹山茂成

唐津市議会議長

産業経済委員会所管事務調査中間報告書(平成29年12月22日)(印刷用)(PDF:269KB)

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