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更新日:2017年11月22日

新庁舎建設に係る特別委員会行政視察報告書(平成29年度)

1参加委員

本大成委員長、伊藤一之副委員長

中秀和委員、青木茂(1期)委員、古藤宏治委員、酒井幸盛委員、冨田幸樹委員、

西康之委員、馬場幸年委員、伊藤泰彦委員、福島尚美委員、笹山茂成委員、

上勝義委員、三浦重德委員、中川幸次委員

2察日

平成29年10月17日(火曜日)から18日(水曜日)まで

3視察概要・所感

(1)視察項目:新庁舎建設について察先:愛知県小牧市

概要

牧市は、名古屋市の北、約15kmに位置する人口約15万人の名古屋大都市圏の中核をなす都市である。名神高速道路、東名高速道路、中央自動車道の3大ハイウェイや名古屋高速道路、県営名古屋空港を有する立地の良さから内陸工業都市として発展している。
庁舎の建設にあたっては、平成13年ごろから議論が本格的に行われ始め、平成14年3月、市議会に庁舎建設検討委員会を設置(平成15年3月に庁舎建設委員会に名称変更)。その後、新庁舎建設位置表明などを経て、平成18年9月に基本構想、平成20年度から21年度にかけて基本設計および実施設計を策定。平成22年7月から建設工事に着手し、平成24年7月に完成した。
庁舎の基本理念である「人と環境にやさしい親しまれる庁舎」のもと、誰もが訪れやすいよう、巡回バスの乗り入れを行われていて、また、小牧市のシンボルである小牧山への広がりと連続性をもたせるため、新庁舎を既存の東庁舎(旧南庁舎)と並行に配置するなど、歴史や自然と調和した庁舎となっている。さらには、市民にとって気軽に利用でき、市民自治の拠点となるよう、コミュニティスペース、キッズスペースなどが設置されている。
境に配慮した機能としては、東西面の外壁をガラスで覆う二重構造とし、窓際の熱環境を快適に保ち、空調機器の負荷を低減するためのダブルスキン構造が用いられているほか、低層部屋上の緑化、太陽光発電、日差しを遮り穏やかな光を室内に取り込むとともに壁面緑化を兼ねたグリーンルーバーなどが設置されている。
場および議会関係諸室(正副議長室、議会事務局など)については、もともと既存の東庁舎(旧南庁舎)に配置されていたため、新庁舎建設による変更はなかったが、新庁舎1階には議員出退表示板が設置されている。
場内の議員席、執行部席は対面式で、机・椅子ともに固定式となっていて、各席にはマイクが設置されている。また、執行部席の足元には、執行部控室との連絡用に内線電話が設置されている。傍聴席は、一般席が72席、車椅子席が4席設けられている。

(新庁舎の概要)

敷地面積

16,227.97平方メートル

規模

建築面積3,649.14平方メートル/延床面積17,049.52平方メートル

階層

地上6階/地下1階/塔屋1階

構造

鉄骨造(一部鉄筋コンクリート造)/免震構造

フロア構成

1階民窓口、総合案内、執務室など

2階民窓口、多目的スペース、コミュニティスペース、屋上庭園、執務室など

3階上庭園、執務室など

4階務室など

5階長室、副市長室、執務室など

6階ストラン、災害対策諸室など

事業費

約56億円

(設計費1.2億円/監理費0.6億円/工事費49億円/用地購入費3.7億円/備品購入費1.5億円)

主な財源

庁舎建設基金(約54億円)

所感

牧市役所を訪れて、まず目に付くのは、1階から3階にかけて広がる曲線を描いた北側の外壁である。やさしい雰囲気を醸し出している外観で、訪れやすさを感じることができる。景観に配慮した庁舎配置、外観となっているため、庁舎南側から望む新庁舎と小牧山の一体感、眺望はすばらしいものであった。
た、新庁舎の東西面の外壁は、ダブルスキン構造によりガラスで覆われているため、非常に解放感があった。ただし、ダブルスキン構造の本来の役割である空調負荷低減作用は、小牧市においてはうまく作用していないとのことであることから、導入にあたっては、その土地の自然環境などを十分に考慮する必要がある。
1階には、市民課や保険年金課などの窓口機能が集約されていて、広さにゆとりのある造りとなっている。一角には、証明書発行に特化した「証明書等発行窓口」が設置されているが、各種手続きのために来庁者が増える時期においては、待ち時間を短縮することができ、こうした窓口機能こそが市民目線に立ったものであり、その必要性を強く感じた。
階の執務室については、将来の配置変更に柔軟に対応できるよう、仕切りなどを設けない形態となっていて、唐津市の意向と沿うものであった。しかしながら、その空間の広さゆえに空調管理が難しいなど、新庁舎建設後にさまざまな課題が出てきているとのことであるため、唐津市においても想定しうる問題点を可能な限り洗い出し、ひとつずつ解決していくことが必要である。
上階(6階)には、市民にも開放されているレストランが配置されているが、集客が十分でなく、10月に運営業者が撤退する予定とのことである。唐津市においても、最上階に眺望レストランを配置する計画であるが、その規模、形態、運営方法などについては、慎重に検討を重ねるべきである。

小牧市役所1 小牧市役所2

説明を受ける様子

新庁舎(南側から)

小牧市役所3 小牧市役所4

窓口(1階)

証明書等発行窓口(1階)

小牧市役所5 小牧市役所6

コミュニティスペース(2階)

屋上庭園(3階)

小牧市役所7 小牧市役所8

議場

議長席

小牧市役所9 小牧市役所10

傍聴席

小牧市役所前(左の建物が新庁舎)

 

(2)視察項目:新庁舎建設について察先:愛知県瀬戸市

概要

戸市は、名古屋市の北西約20kmに位置する人口約13万人の都市で、言わずと知れた窯業の街である。丘陵地帯には、焼き物の原料となる良質の陶土やガラスの原料となる珪砂(けいしゃ)を豊富に含んでいる地層が存在することから、1000年以上前もから窯業が盛んであり「瀬戸物」は、焼き物の代名詞となっている。
庁舎建設にあたっては、平成22年7月に「庁舎建設基本構想策定ワーキング」が設置され「市民生活の継続に重点を置いたBCP(事業継続計画)防災機能の強化」「市民サービスの向上」「市のアイデンティティの強化」をコンセプトに平成23年3月に基本構想を策定。平成24年10月に基本設計を策定したあと、平成25年6月から建設工事に着手し、平成26年10月に完成した。
た、新庁舎完成後、既存庁舎の改修(耐震補強など)も行われている。
庁舎は、東日本大震災を教訓に、災害時にも行政サービスが継続して提供できる「LCB(生活継続建築)対応庁舎」として建設された。災害時の段階的な電力供給システムや自家発電システム、大型無停電装置などの設備はもとより、天井材レスシステム(天井材の不使用)などを採用することで減災への積極的な取り組みを行い、市民に高い安心感を与える庁舎となっている。
震構造の新庁舎と耐震補強を行った既存庁舎(北庁舎)を一体の建物として大臣認定を取得することで、庁舎全体の耐震性の確保と安全性を担保している。また、一体利用とすることで、中庭を中心とした回遊動線を生み出し、訪れた人が分かりやすく、利便性の高い空間となっている。
務室は整形な形状となっていて、前日の小牧市同様、行政需要の変化に伴う執務空間の変更にも柔軟に対応できる造りとなっている。
き物の街を表現するべく、外壁のタイル、トイレの手洗いボール、照明など、庁舎内外のいたる所で焼き物を素材とした設備・装飾が施されている。

(新庁舎の概要)

敷地面積

11,844.88平方メートル

規模

建築面積1,207.86平方メートル/延床面積6,698.22平方メートル

階層

地上6階

構造

鉄筋コンクリート造/免震構造

フロア構成

1階民窓口、総合案内、執務室など

2階民窓口、執務室など

3階民窓口、執務室など

4階長室、副市長室、災害対策諸室など

5階会関係諸室など

6階議場など

事業費

約37.7億円(既存庁舎改修分含む)

(設計費0.9億円/工事費36.8億円)

財源 国庫補助(社会資本整備総合交付金)約1.5億円/庁舎増築基金0.5億円/市債14.8億円/一般財源20.8億円
議会機能

5階員協議会室(委員会室)、正副議長室、議長応接室、議員控室(7室)、議員図書室、応接室(3室)、議会事務局など

6階場、ロビーなど

【議場】

  • 議員席、執行部席は対面式で、机・椅子ともに固定式。各席にはマイクが設置されている。
  • 押しボタン式投票システムによる採決
  • 一般傍聴席47席、車椅子用傍聴席3席(傍聴席には収納型の小型テーブルが設置されている)
  • 傍聴席との高低差小
  • 執行部席最後列にカメラ操作席

【議員控室】

  • スチールパーティションによる可動式の間仕切り

所感

じ焼き物の街として、焼き物を生かした庁舎づくりについて見習うべき点が数多く見受けられた。タイルや焼き物の廃材を含んだ外装タイルを開発し、それを外壁に用いることで地域産業の発展に寄与するとともに、瀬戸物の新しい活用方法の発進に貢献しているとのことである。市役所庁舎が広告塔となって地域産業をアピールし、さらなる発展を後押しする姿勢を唐津市としてもぜひ、参考にしたい。
庁舎は、災害、特に地震による被災への備えを強く意識した造りであることが感じられた。上述した防災・減災機能以外にも、ガラス飛散防止フィルム、空調設備落下防止のための床吹出空調、天井落下防止のための膜天井などが設置されている。膜天井については、防災機能とともに照明がより明るく、天井がより高く感じられる効果があるのだが、維持管理(照明の交換、清掃など)に手間がかかるとのことであるため、導入する場合は慎重な検討が必要である。
庁舎と一体利用をされている既存庁舎1階には、総合案内、カフェ、情報コーナー、法務局証明書サービスセンターが設置されている。新庁舎建設前は、食堂があったが、スペースの問題などにより軽食を提供するカフェを設置したとのことである。眺望を売りにする最上階のレストランもいいのだが、広く市民に利用してもらうためには、誰もが気軽に立ち寄ることができるような雰囲気を作ることが大切である。そういう意味では、瀬戸市のような1階の玄関付近に設けられたこのスペースは良策であると感じた。
務局証明サービスセンターについては、法務局の統合により設置されたとのことであるが、市役所での手続きのために法務局で取得する証明書などを要する場合も多いため、大変便利であると感じた。市役所の中に他の公的機関(法務局、税務署など)があることで、市民の移動の手間が省け、かつ関係職員同士の連携など、業務を行う側にとっても利点が多いと思われる。
場については、出入口が6階に設けられている。他の議会関係諸室は全て5階に配置されているため、スムーズな動線確保という観点では、やや不安を感じるものであった。
日の小牧市同様、議場内の机・椅子ともに固定式であったが、議員の変動や他の用途での使用を想定した場合、可動式のほうがより柔軟かつ迅速な対応が可能であると思われるため、施設だけでなく、設備についても十分な検討が必要である。
聴席は、議員席から高さ50cm程度の場所に配置されていて、ほぼ同じ目線で傍聴することが可能となっている。実際、傍聴者から「目線が低くなったことで、以前より議会がより身近に感じられる」との意見があったそうである。開かれた議会をさらに実践するためには、数多くの人が傍聴に訪れてもらえるような環境整備も重要であるため、セキュリティの面なども含め総合的に検討を行う必要がある。
員控室は、スチールパーティションによる可動式間仕切りが採用されている。スチール素材であるため、壁全面にマグネットによる資料などの掲示が可能であり、防音対策についても問題ないとのことである。唐津市においても、会派構成の変動に柔軟に対応できるよう、可動式間仕切りを採用予定であるため、大変参考になるものであった。

瀬戸市役所1 瀬戸市役所2

説明を受ける様子

新庁舎(北側から)

瀬戸市役所3 瀬戸市役所4

窓口(1階)

カフェ(1階)

瀬戸市役所5 瀬戸市役所6

新庁舎と既存庁舎間の庭

焼き物の手洗いボール

瀬戸市役所7 瀬戸市役所8

議場

傍聴席

瀬戸市役所9 瀬戸市役所10

膜天井

瀬戸市役所前

 

 

問い合わせ

議会事務局 

佐賀県唐津市西城内1番1号

電話番号:0955-72-9162