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更新日:2020年1月1日

県指定史跡 久里双水古墳

久里双水古墳石室

久里双水古墳は、昭和55年に労働者住宅生活共同組合の宅地造成事業に伴い、前方後円墳であることが確認されました。大型の前方後円墳であると共に、遺存状態が良好であることから保存されることになり、造成工事や県道の範囲から外すことになりました。

昭和63年1月には市の史跡に指定され、平成元年には公有化を実現しました。同年8月に地下レーダー探査による遺構保存状態の調査を行い、平成3年度から3年間、古墳前方部、古墳後円部、古墳墳頂部の範囲確認調査を実施しました。

この確認調査によって全長108.5m、後円部径62.2m、前方部幅42.8mで、墳丘築成は後円部と前方部下半部が地山削り出しで、前方部上半部が盛土の自然地形を利用した特異なものであり、しかも年代が4世紀前半までさかのぼる可能性があることが分かりました。

平成5年度の調査で、後円部墳頂に隅丸長方形の粘土で覆われた石室が発見されました。

しかも掘り方の裏込め控え石がみられず、土が充填されること、墓壙(ぼこう)のコーナーに足掛かり状の小さい段を作り出すこと、また、掘り方の東南側に古式土師器(はじき)の供献土器も確認されました。しかし、同時に石室上部に平安時代後期の経塚(きょうづか)も発見されました。経塚は外部構造が方形二重の列石で内部に滑石製外筒にいれた銅製経筒をもつという11世紀末の九州でも最古級の完全なものであることが分かり、保存も検討することになりました。

久里双水古墳の保存整備に伴う調査は平成6年度に行われ、全体が厚く粘土被覆された古墳の主体部である竪穴式石室が調査されました。

粘土で覆われた石室は、長さ1.80m~1.94m、幅1.09m~1.17m、厚さ0.04m~0.15mの砂岩製の天井石3枚によって密閉されていました。これを開口した結果、内径が長さ約2.5m、幅0.9m、高さ1.0mの竪穴式石室が検出されました。床面に長さ2.05m、幅0.61mの両端が反り上がった特異な形の、断面がU字形の粘土床がみつかりました。壁面や天井石の裏には一面に赤色顔料が塗られ、粘土の被覆面の中にも顔料の散布面が確認され、密封作業の工程も検討できるものです。粘土床の様態から安置された木棺が従来考えられていた割竹形木棺ではなく、前方後円墳では類例のない舟形木棺であった可能性も指摘されました。

 

唐津市双水字サコ2776-1番地

指定年月日:平成28年4月28日

種別:史跡

問い合わせ

生涯学習文化財課 

〒847-8511 佐賀県唐津市西城内1番1号

電話番号:0955-72-9171