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更新日:2023年2月13日
こんにちは。唐津市水産業活性化支援センターの村山です。
唐津市では、平成24年度から九州大学と共同研究で、「新水産資源創出研究プロジェクト」に取り組んでいます。このプロジェクトでは、水産業の活性化と地域の活性化を目指して、唐津市の相賀にある唐津市水産業活性化支援センターで、マサバなどの完全養殖技術の開発、ケンサキイカの先端的研究、バイオ水産技術の開発を実施しています。
今回は、今シーズンのマサバの量産技術開発が終了し、各海域への沖出しも終了しましたので、量産技術開発の結果と取り上げの様子などの紹介と、完全養殖マサバの名前が決定しましたので報告します。
マサバの完全養殖技術の開発は量産化が大きな課題となっており、今シーズンから佐賀県玄海栽培漁業協会の協力を得て量産技術の開発に取り組むことを、センター便りVol.11以降お伝えしてきました。
量産技術開発の初年度となる今シーズンは例年の4倍強となる約90,000尾の稚魚を育てることができ、量産技術の開発に一定の目処が立ちました。今後2~3年間程度は同規模の稚魚の生産を行い、量産技術の確立を目指します。
今シーズンは例年の4倍強の種苗を生産しましたので、養殖をしていただく方も増やす必要がありました。
しかし養殖をしていただく方が増えたために、それぞれに飼育管理手法が異なり品質がバラバラになってはブランドサバとして売り出すことはできません。
それを解決するために若手漁業者で組織する佐賀県玄海水産振興研究会の下部組織である養殖部会が立ち上がり、養殖に取り組んでいただくことになりました。
ブランドサバにふさわしい高品質で品質差の少ないサバを供給するために、メンバーがそれぞれのやり方を比較して最も良い飼育管理手法を開発し、統一した管理をおこなってサバを育てることとしました。
今シーズンの稚魚は来年の9月ごろには大きく育ち販売が開始されます。その時には販売される量も増えますので、目にされる機会も増えるものと思われます。
このように技術開発が進み、今後、販売数が増えてくることが想定されますので「唐津の完全養殖マサバ」の販売を広げ、唐津の新ブランドとして育てていくためには、新ブランドとしてふさわしい名前を付ける必要があります。
そこで唐津市では広く市内外の方々から名前を公募し、選考委員会を立ち上げてマサバの名前を決定することとしました。
公募の期間は平成28年5月1日から31日までの1か月間、応募総数は1,119件でした。
選考委員会には生産者、観光協会、各地区の旅館組合、料飲業組合の代表の方たちに加え、九州大学と市から入ってもらって、集まった1,119件の中から選定していただきました。
選定は難航を極めましたが、委員会の中で議論を重ね唐津の新ブランドにふさわしい名前として選ばれたのが「唐津Qサバ」でした。
唐津QサバのQは九州大学をイメージさせ、Quality(高品質)やQuestion(?)など想像をかきたて、酒の席でも話題になるのではないかと期待しています。
今年の9月からは唐津Qサバとして初めての販売が始まります。みなさん唐津Qサバをよろしくお願いします。
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