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止血法
一般に体内の血液の20%が急速に失われると、出血性ショックという重い状態になり、30%を失えば生命に危険を及ぼすと言われています。そのため、出血量が多いほど止血手当てを行う必要があります。
止血法には、直接圧迫止血法と止血帯法があります。
直接圧迫止血法は、文字どおり出血しているところにガーゼなどを直接あて、手で圧迫して止血する方法です。止血帯法は、動脈性の出血(鮮紅色で噴出的な出血)で時間的猶予がない場合や、直接圧迫止血法では出血が止まらず、そのままでは重篤な状態になると予想されるときに、手と足に限って行う止血方法です。
直接圧迫止血法
- 清潔なガーゼやハンカチなどを用意し傷口に当て、手で圧迫する。(写真1.2.)
- 大きな血管からの出血や、片手で圧迫しても止血しない時は、両手で体重を乗せながら圧迫止血する。
- 可能であれば、出血部位を心臓よりも高い位置で保持する。(写真3.)
ポイント
- 止血の手当てを行うときは、感染防止のため血液に直接触れないよう注意する。
- ビニール・ゴム手袋を着用し、それらがない場合は、ビニールの買い物袋を代用する。
- 一度あてたガーゼなどは、少なくても3~4分は剥がさない。(早く剥がしてしまうと、固まりかけた血液がガーゼなどと一緒に剥がれ、再出血してしまいます)