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【生産中止】4種混合(ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオ)
4種混合ワクチンの生産中止により、4種混合ワクチンで接種が完了できない可能性があります。また、百日せきの流行により3種混合ワクチンの供給量も不安定な状況です。
接種を完了していない人は、次の接種方法を参考に医療機関へご相談ください。
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4種混合ワクチン以外に切り替えて接種する方法
4種混合ワクチン以外に切り替えて接種する方法 4種混合ワクチンとヒブワクチンの接種回数 接種方法 同じ場合 5種混合ワクチンに切り替えて接種することができます。 違う場合 すでにヒブワクチンを4回接種済の場合 4種混合ワクチンを1回接種する必要があります。
[注]4種混合ワクチンで接種が完了できない場合、3種混合ワクチンと不活化ポリオワクチンで接種を完了する必要があります。
4種混合ワクチンとヒブワクチンの接種回数が3回以下の場合 4種混合ワクチンまたはヒブワクチンを接種し、接種回数を同じにした後に、5種混合ワクチンに切り替えて接種することができます。 [注]3種混合ワクチンと不活化ポリオワクチンの予診票は唐津市保健センターまたは医療機関へお問い合わせください。
対象者
生後2か月から7歳6か月になる前のお子さんが対象です。
接種回数と間隔
接種回数 |
接種間隔と期間 |
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初回接種3回 |
20日以上の間隔をおいて接種(標準的には20日~56日の間隔をおいて接種) 標準的な接種期間は、生後2~12か月 |
追加接種1回 |
初回接種3回終了後、6か月以上の間隔をおいて接種(標準的には3回目の接種後、12か月~18か月の間隔をおいて接種) |
接種方法
- 4種混合ワクチンの予診票は、出生届けのときに配付した予防接種予診票つづりに入っています。
- 3種混合ワクチンと不活化ポリオワクチンの予診票は、唐津市保健センターまたは医療機関へお問い合わせください。
- 接種費用は無料です。予診票と母子健康手帳を持って指定の医療機関で接種してください(要予約)。
副反応について
ワクチンの臨床試験では、注射部位が「赤くなったり」「硬くなったり」「腫れたり」「全身反応として発熱があったり」などが認められています。
また、重い副反応として、アナフィラキシーがあります。重い副反応でなくても、機嫌が悪くなったり、腫れが目立ったりするときなどには、医師に相談してください。
アナフィラキシーとは?
アナフィラキシーは、短時間内に現れる急性の全身アレルギー反応です(発症後、短い時間のうちに全身性にアレルギー症状がでる反応のこと)。じんましん、冷汗、蒼白、胸痛、呼吸困難、血圧の低下、意識障害などを引き起こし、場合によっては生命を脅かす危険な状態になることもあります。
病気について
ジフテリアとは?
ジフテリア菌の飛まつ感染で起こります。
現在では、国内の患者発生者数は年間0~1人程度です。しかし、ジフテリアは感染しても10%程度の人のみ症状が出るだけで、残りの人は症状が出ずに保菌者となり、その人を通じて感染することもあります。
感染は主にのどですが、鼻にも感染します。症状は高熱、のどの痛み、犬がほえるようなせき、おう吐などで、偽膜と呼ばれる膜ができて窒息死することもあります。
発病2~3週間後には菌の出す毒素によって心筋障がいや神経まひを起こすことがありますので、注意が必要です。
百日せきとは?
百日せき菌の飛まつ感染で起こります。
1950年に百日せきワクチンの接種がはじまってから、患者数は減少しています。
百日せきは、普通のかぜのような症状ではじまります。続いてせきがひどくなり、顔を真っ赤にして連続的にせき込むようになります。せきの後、急に息を吸い込むので、笛を吹くような音が出ます。通常、発熱はありませんが、乳幼児はせきで呼吸ができず、くちびるが青くなったり、けいれんが起きたりすることがあります。
肺炎や脳症などの重い合併症を起こしたとき、乳児では命を落とすこともあります。
破傷風とは?
破傷風菌は人から人に感染するのではなく、土の中などにいる菌が、傷口から人の体内に入ることによって感染します。
菌が体の中で増えると、菌の出す毒素のために、筋肉の強直性けいれんを起こします。最初は口が開かなくなるなどの症状で気付かれ、やがて全身の強直性けいれんを起こすようになり、治療が遅れると死に至ることもある病気です。
患者の半数は自分や周りの人では気がつかない程度の軽い刺し傷が原因です。破傷風菌は国内の土の中に広く生息しているので、感染する機会は常にあります。妊娠中の母親が抵抗力(免疫)をもっていれば出産のときに新生児が破傷風にかかるのを防ぐことができます。
ポリオ(急性灰白髄炎)とは?
ポリオは小児まひと呼ばれ、感染した人の便の中のポリオウイルスが口に入ることで、人から人へ感染します。
感染したウイルスは4~35日で腸の中で増えます。感染したほとんどの人は症状がでず、一生抵抗力が得られますが、感染した人の中で、約1,000人~2,000人に1人の割合で手足のまひを起こすことがあります。
わが国では、1960年代前半までは流行を繰り返していましたが、現在は予防接種の効果で国内での自然感染は報告されていません。しかし、海外ではまだポリオが流行している地域があり、ウイルスが国内に持ち込まれて感染する可能性があります。