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鳥巣窯作陶展
4月29日(土曜日)から5月5日(金曜日)まで唐津やきもん祭りが開催されました。
5月3日(水曜日)にまちなかへと出かけてみると観光客も多く、まちなかには活気が戻っていました。
左4歳、右6歳の子どもの作品
中町の「中町casa(旧村上歯科)」では、鳥巣窯の岸田匡啓(きしだまさひろ)さんの作陶展が開かれていました。
コーナーの一角に岸田さんの子どもたちの作品が。4歳と6歳のお子さんが、駄菓子の値段と自分の作品の対価を考え、10円~100円で値段設定し販売しているとか。リモートで、私も子どもたちと値段交渉し、各作品を購入しました。
4歳の息子さんの高台を付けた作品(画像左)は、父親の仕事ぶりを見て自分で考え作ったとか。6歳の娘さんの作品は線香立て?見立てによっては小皿代わりにも使える器でした。
父と子どもの作品コラボ
2人は父親不在時に作業場に入り、4歳の息子さんが手でろくろを回し、6歳の娘さんが粘土成形、糸で粘土を切るなど、2人で力を合わせて作った作品もあると聞きました。
教えられなくても父の普段の仕事ぶりをきちんと見て学び取り、モノづくりに挑んでいる子どもたち。モノづくりの楽しさと金銭教育を自然と育んでいる姿に感心しました。
器と鉄の台のコラボの作品
ほかにも、高校生とデザインを考えた作品展示や、プロダクトデザイナーとコラボレーションし、鉄の台と器を組み合わせて作品展示の工夫をされていた4人の作家さんたちもいました。
伝統を守りながらも作家さんたちの作風や展示も少しずつ変化していました。
唐津焼と唐津茶
端午(たんご)の節句にしょうぶを買おうと立ち寄った中町リヤカー隊のお店。そこでは、観光客に丁寧に道を教えたり、お客と会話を楽しんだり、いつもと変わらぬ店主の姿がありました。
また、中町の青果店のご主人は、夏ミカンの皮をむくことができない高齢者のために、丁寧に包丁でむいて実を食べやすいようにされていて、その心遣いはコロナ禍前からの変わらぬものでした。
呉服町のお茶屋さんで唐津茶の新茶を購入したとき、唐津焼の器に唐津茶を淹れてくださり、一服いただいた至福の時間。変わらぬおもてなしの心がありました。
呉服町の通り
まちなかで偶然2回も出会った、長崎県大村市から来訪されたご夫婦と小学生の2人のお子さんと愛犬1匹。「波佐見焼の陶器市にはこれまで行きましたが、唐津のやきもん祭りは初めて。唐津焼にはまりそうです。唐津はいいところですね!」とのコメントを奥さんからいただき、なんだかうれしくなりました。ご家族を唐津城へと道案内すると、早速現地へと向かわれました。
一期一会。変わらぬもの、変わっていくものを経験した楽しい1日でした。
(取材地:唐津市役所、中町、呉服町周辺)