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第28回中島山笠祭が10月11日と12日、晴天の下、厳木町の中島地区で開催されました。 この山笠は、昭和28年の大水害の影響のあと中断されていましたが、平成10年に地元の有志が復活させて今年で28回目を迎えました。 松浦佐用姫(まつらさよひめ)を表に、見送りに大伴狭手彦(おおとものさでひこ)の飾りをつけた高さ6メートル、重さ約3トンの大きな山笠です。 11日午後から神事・式典等が行われ、最初の山笠巡行開始。曳き子の 「エイサー」の掛け声が町中に響いていました。

山笠が動かない時間帯は、特設ステ ージで盛りだくさんのイベントが行われました。 初日は、厳木さくらんぼ園児による歌の披露、ギター弾き語り、恒例の餅まきのあと、地元の「ヘターズ歌謡樂団」によるバンド演奏、和太鼓演奏などが行われました。

今回も、早稲田佐賀高等学校の生徒の皆さん20人がボランティアとして参加。その中で、以前参加して厳木の良さに触れた生徒さんが、貴重な体験をきっかけとして郷土料理の「ずうし」を題材にしたプロジェクトを企画。それが、「全国高校生プレゼン甲子園」で見事最優秀賞に輝き、その内容の一部を発表しました。今後の展開が楽しみです。

2日目もステージイベントとして、 琉球國祭り太鼓演奏、「ブイプロ海賊団」によるバンド演奏、熊本の「the SHot!(ザ・ショット)」 によるよさこい、芸能ショーと参加者も一体となったパフォーマンスで会場は大いににぎわいました。
午後から行われた抽せん会も地元の新米が当たるとあって大盛況でした。

「the SHot!(ザ・ショット)」 のよさこい
特に「第一薬科大学付属高校芸能コースの生徒」による芸能ショーは歌ありダンスありで大盛り上がり。将来のアーティストの卵とあって歌唱力や表現力はさすがでした。 最後に出演者・曳き子の皆さんで集合写真をパシャリ!

2日目16時からの山笠巡行で山笠祭もいよいよフィナーレ。最後は厳木コミュニティセンター前の交差点で、山笠の練り回し。若手の曳き子がみんなの力を結集して勢いよく回す姿に、見物者も大興奮。 中島山笠保存会の浦寺美喜夫(うらてらみきお)会長は、「8年ぶりに晴天に恵まれて大盛況。 先輩方が築き上げた山笠を長く継承していきたい」と力強いメッセージで感謝され幕を閉じました。 地域の伝承行事のすばらしさと絆を感じた2日間でした。

(取材場所:厳木町中島地区)
