ここから本文です。
更新日:2023年2月13日
唐津市水産業活性化支援センターとは、競争力のある新しい養殖魚種の開発や普及をする「新水産資源創出プロジェクト」を実施するために、高度な基礎研究と技術開発の機能を備えた施設で、現在は唐津市と九州大学との間で共同研究を行っています。
現在は、唐津市からセンター長が1人、事務職員が1人、九州大学から研究スタッフが3人、技術補佐員が4人配属され、研究に取り組んでいます。
平成19年:九州大学と唐津市との協力協定締結
平成23年:唐津市水産業活性化支援事業に関する実施協定締結
平成24年:協同研究開始、唐津市水産業活性化支援センター管理研究棟完成
平成26年:唐津市水産業活性化支援センター屋内水槽棟完成
敷地総面積:1,815.85平方メートル
住所:唐津市相賀59-2
研究室が5室、精密分析機器室が2室あり、主にここで研究を行っています。ほかにも事務室やミーティング室などがあります。
0.1トンから6.0トンの大小さまざまな水槽がたくさんあります。円型の水槽だけでなく、角型の水槽などもあり、ここで研究対象魚の飼育を行います。
現在マサバの完全養殖技術を開発し、唐津市内の漁業者と連携して海面イケスと陸上水槽で試験養殖を行っています。
完全養殖のマサバは、脂の乗りが年間を通して一定以上あり、腹痛の原因となる寄生虫(アニサキス)の寄生する機会がほとんどなく、安心して食べることができます。
新たな養殖魚種としてマサバを定着させ、イカ料理に次ぐ目玉料理の開発を目指しています。
今後はウマヅラハギなどの完全養殖に取り組む予定です。
完全養殖とは、まず天然の親から卵をとり、ふ化させて成魚まで育てた後、今度はその育てた成魚を親として卵をとり、その卵をふ化させて稚魚まで育てることです。
さらにその育てた稚魚を養殖して成魚にするというサイクルが完成すれば、完全養殖の魚が市場に出回るようになります。
未だほとんど解明されていないイカ類の性成熟過程における生理メカニズムを明らかにするために、ケンサキイカを対象として生殖内分泌ホルモンの検索や機能解析に向けた研究を行っています。
また、活イカの安定供給を目的として、イカの視覚特性や行動解析に基づいた水槽内での長期畜養技術の開発にも取り組んでいます。
次世代型バイオ水産技術開発プロジェクトでは海産魚を対象に、遺伝子操作技術の開発と、まだどこにも成功例がない技術の応用による産業化を目指しています。
具体的には、成長が早く、温度や光などの条件をコントロールすればいつでも卵を産ませることができるカタクチイワシをモデルとして、高成長などの優れた性質をもつ魚の開発や、魚に特有の機能性成分を大量に生産・抽出する技術の開発に取り組んでいます。
そのほかにも、唐津市のホームページで、水産業活性化支援センター便りを掲載しています。そちらでは現在の研究の進ちょく状況を掲載しています。
関連リンク
問い合わせ