ここから本文です。
更新日:2022年10月14日
「ゲートキーパー」とは、直訳すれば「門番」という意味です。自殺対策におけるゲートキーパーとは、「地域や職場、教育、その他さまざまな分野において、身近な人の自殺のサインに気づき、その人の話を受け止め、必要に応じて専門相談機関につなぐなどの役割が期待される人」のことで、いわば、「命の門番」とも位置づけられる人のことです。
悩んでいる人に寄り添い、関わりを通して「孤独・孤立」を防ぎ、支援することが重要です。一人でも多くの人に、ゲートキーパーとしての意識を持っていただき、専門性の有無にかかわらず、それぞれの立場でできることから進んで行動を起こしていくことが自殺対策につながります。
ゲートキーパーになるために特別な資格は必要ありません。
など、支援が必要な人の周囲にいる人々が、それぞれの立場や職業によって異なるゲートキーパーの役割を持っています。
ゲートキーパーに共通してポイントとなる主な要素は「気づき」「傾聴」「つなぎ」「見守り」の4つです。
自殺に気持ちが傾いている人の多くは、「死にたい」のではなく、困難な問題や苦痛から「抜け出したい」、そのことを「終わらせたい」と考えています。自殺を決意しているわけではなく、実際には「生きること」と「自殺すること」の間で気持ちが揺れ動いているのです。家族や身近な人のちょっとした変化に気づいてください。
相手の話を聴くときは、耳を傾け、その言葉と気持ちを受け止めることが大切です。また、相手の感情に共感、支持することも大切です。そして、十分に話を聴いてから、「話してくれてありがとうございます。」「大変でしたね。」などのねぎらいの気持ちを言葉にして伝えましょう。
正しいかどうか、良いか悪いかを判断したり、批判はしないようにしましょう。
相談機関につなぐためには、まず相談機関を知っておく必要があります。さまざまな相談機関がありますので、相手の話を丁寧に聴き、相談窓口の情報を提供しましょう。1人で相談機関を訪れることが不安な場合があります。その場合は、相手の了承を得たうえで、直接相談機関に連絡を取り、相談日時や場所などを具体的に設定し、可能であれば一緒に訪れるのもポイントです。
一方的な提案にならないよう相手の意思を確認し、尊重しながら適切な支援につなぐためのサポートをしましょう。
相手の変化に気づき、声をかけ、話を聴き、相談機関につなぐことを繰り返すことが、見守ることになります。見守ることは、相手が「自分のことを気にかけてくれている人がいる」と実感してもらえるような関わりです。相談機関につないでも、すぐに元気になるわけではありません。相談機関につないだあとも、必要があれば相談にのることを伝え、普段と変わらず温かく見守りましょう。
本人に温かく寄り添いながら見守っていることを伝えて安心感を与えましょう。
唐津市では一人でも多くの人にゲートキーパーとしての意識を持っていただけるよう毎年「ゲートキーパー養成講座」を実施しています。
詳しい内容は唐津市保健センターに問い合わせてください。
問い合わせ