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都市整備委員会行政視察報告書(令和7年度)
1 参加委員
- 青木茂委員長
- 宮原辰海副委員長
- 高倉寛和委員
- 山浦学委員
- 古田リバー委員
- 筒井紀充委員
- 吉村慎一郎委員
2 視察日
令和7年7月29日(火曜日)、令和7年7月30日(水曜日)
3 視察概要・所感
視察項目1:都市緑化の推進に向けた取組について(視察先:熊本県熊本市)
概要
熊本市では、令和4年3月から5月にかけて「第38回全国都市緑化くまもとフェア(くまもと花とみどりの博覧会)」を開催された実績がある。この時期は、新型コロナウイルス感染症の影響で、運営やPRなどに際して多くの課題を伴われていたが、必要な対策を講じ、「緑の基本計画」をマスタープランとして実施された。当計画は、社会潮流の変化に応じて必要な見直しを行いながら、状況対応が行われている。
熊本市で緑化フェアを開催された意義として、大規模地震災害からの復興に対する感謝のメッセージを全国にアピールすることや再開発事業としての花畑広場供用開始などをテーマに取り組まれていた。事業の運営は熊本市単独で実行委員会を立ち上げ、総予算は約20億円の規模であり、主な支出としては会場の運営費および建設費で13億5千万円となっている。
説明を受ける中で、コロナ禍で運営されたことについて、特に難しい点だと感じた。ボランティアを含めた調整が通常と異なりはしたものの、その後のボランティア育成などへと今日につながっているようだ。
その後、現在の熊本市における取り組みとして「ネオ・グリーンプロジェクト(花と緑のまちづくり)」につながり、地域や企業と連携を図り、植栽帯や花の植付けの共同作業などが実施されている。その他、緑化の保全管理事業として環境保護地区を設定し、民有地の保全に対し助成やひとづくりを含めた認定制度など学校への緑化教育が実施され、緑のまちづくりが展開されている。
所感
今回、熊本市の都市緑化の取組状況や全国都市緑化フェアの開催についての組織体制や予算編成、市や関係団体の役割分担等について、どのように取り組めばスムーズな運営ができるのかを学ぶことができた。特に、公共施設及び民有地における緑化の保全・管理については、市内に植栽を行う方で個人住宅、事業所、生垣に対する助成事業が展開されている。この様な事業は本市にはなく、創設も一考であると感じた。
佐賀県では、2028年の全国都市緑化フェア開催に向けた動きがあるが、約2か月間、吉野ヶ里歴史公園や佐賀城公園、森林公園を主会場に県内全域でイベントやプログラムが展開され、県独自の「山の博覧会(仮称)」との同時開催に向けて準備が進められている。今回の視察を2028年に活かせるよう努力をしていきたい。
また、唐津市もサテライト会場などへの展開が図られる中で、熊本市の「みどりの森の都」に向けた取り組みの姿勢を参考としながら、長期的なスタンスでの戦略が重要だと感じた。
視察研修を受ける様子
熊本市議会議場
視察項目2:クルーズ船の誘致及び乗船客の回遊性向上に向けた取組について(視察先:マリンポートかごしま、鹿児島県鹿児島市)
概要
まず、マリンポートかごしまの現地視察を行った。午前中にイタリアの大型客船が入港するとのことで、国土交通省九州地方整備局鹿児島港湾・航空整備事務所の担当者に、各施設などについて現地説明を行っていただいた。
マリンポートかごしまでは、快適で質の高いウォーターフロント空間を形成するため、大型観光船埠頭とあわせ、県民や観光客が憩い、海と触れ合える緑地空間を整備するとともに、災害が発生した場合の対応空間として、多くの人々に利用されている。平成19年3月に大型観光船埠頭など、平成28年7月には緑地などの供用が開始された。令和4年3月には、世界最大級である22万トン級のクルーズ船対応岸壁が完成し、既存の16万トン級クルーズ船対応岸壁とあわせ、2隻同時接岸が可能となり、世界と鹿児島をつなぐ国際クルーズ拠点として鹿児島県の観光振興に貢献している。
鹿児島市はクルーズ船の誘致に積極的に取り組んでおり、受け入れ態勢の整備や経済効果の創出を目指している。クルーズ船の寄港回数は増加傾向にあり、鹿児島港は令和6年度において全国6位と上位の寄港回数を記録している。誘致活動として、クルーズ船会社への積極的な営業活動や、寄港地の魅力発信など誘致活動を展開している。受け入れ態勢は、寄港するクルーズ船の乗客が快適に過ごせるよう、港湾施設の整備や観光案内所の設置、交通手段の確保など受入環境の充実に努めている。
今後の課題は、鹿児島港の再開発として、岸壁の拡張、バリアフリー化、旅客ターミナルの整備などクルーズ船の大型化に対応した港湾施設の整備を進めている。観光ルートの整備として、乗船客が楽しめるような周辺の観光地へのアクセスを便利にするための観光ルートを整備している。多言語対応として、観光案内所での多言語対応や外国人観光客向けの情報を充実させることで、より快適な観光環境を提供している。
また、「鹿児島海外観光客受入協議会」において、大型連休等大型客船が寄港し混雑が予想される場合は、出港2時間は一般利用者の入場を制限し、ポート内での移動はタクシーとバスのみが自由に移動できるようになっている。令和5年度からは、二次交通・渋滞対策として、桜島フェリーを活用したシャトルフェリーの運行を実証的に実施されている。
所感
本市においてもクルーズ船の誘致活動を積極的に行っており、関係機関と連携しながら受け入れ態勢の構築を進めている。また、市民参加によるまちづくり及びみなとづくりを一体的に進めており、乗船客への「おもてなし」にも力を入れているが、鹿児島市は、目標達成に向け鹿児島海外観光客受入協議会が組織され大型客船の受け入れ態勢が整っている。
唐津市においてもクルーズ船誘致を推進するうえで、市民や地域、企業・団体と連携した組織化が必要と感じた。
現地視察で説明を受ける様子
マリンポートかごしま
鹿児島市議会議場