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更新日:2024年2月26日

吉村さんと入野小学生の最後の豆腐作り(令和6年2月19日、井上久美子)

前々日から水に漬けていた大豆

前々日から水に漬けていた大豆

入野小学校3、4年生が、大豆の豆まきから約7か月をかけた、自家製の豆腐がついに完成しました。
これは、ひぜん生き活きの里(農産物加工施設)で平成10年から28年間、みそや弁当、そば作りのほか、子ども教室の開催など、肥前町民の健康作りに尽力してこられた吉村キヨミさんの協力のもと実施されました。

丁寧にミキサーでかき混ぜます

丁寧にミキサーでかき混ぜます

豆腐作り体験は、吉村さんと入野小学校4年生とで毎年行われていましたが、今年度の3月で生き活きの里が閉館となり、また、入野小学校も、来年度の4月から周辺の学校と統合し新しい学校になるため、最後の豆腐作りとなりました。

豆腐作りは、原料となる大豆を育てるところから始まりました。6月22日、生徒の祖父母の井上さんの畑を借り、「くえつき棒」と呼ばれる道具で畑を突いて穴を開け、その中に2、3個の大豆の種をまきました。7~8月には、暑い中、畑の草取りを何回も行いました。

11月20日、ついに大豆の収穫を迎えました。昨年までは、花が咲いても実をつけなかったり、イノシシに荒らされたりしましたが、今年はどの茎にもみんな実がついていました。
子どもたちはうれしそうに大豆の茎を抜き、根の部分を切って学校に持ち帰り、ブルーシートに大豆の実を下にして干しました。虫にも食べられていない、コロコロした大豆が28キロも収穫できてみんな大満足でした。
その後10日ほど経ち、大豆が乾いたところで、棒でたたいて実と殻を分ける作業を始め、この作業に約1か月もかかりました。

豆乳のできあがり

豆乳のできあがり

大豆の実を選別し終え、収穫を手伝ってくれた3年生と一緒に、1月25日に豆腐作りに取りかかりました。前々日から水に漬けていた大豆を水と一緒にミキサーでかき混ぜます。これを丁寧にしないとおからがたくさんできて豆腐が少なくなる、と吉村さんにポイントを教えてもらっていたので、みんな真剣です。
子どもたちから「5分経ったよ」、「生クリームみたい」と声が上がります。その大豆の液を鍋に入れて火をつけ、焦げないように鍋の底からしゃもじで混ぜます。その煮えた大豆の液を袋に入れて絞ると、豆乳のできあがりです。袋の中に残ったものはおからです。
絞った豆乳だけを鍋に入れて、もう一度火にかけます。焦げたらおいしい豆腐はできないので、焦げないように鍋の底からぐぐーっと混ぜ、沸騰したところで吉村さんににがりを入れてもらいます。すると、ぷくぷくと豆腐が浮いてきました。子どもたちは「わー」と言いながら小さなざるですくい、ふきんを敷いた大きなざるに上げます。水分が切れると、湯気が上がる真っ白な豆腐ができあがりました。

完成した豆腐をみんなで試食したところ、子どもたちから「おいしい」、「家の人にも食べさせたい」ととてもうれしそうな感想が聞けました。また、初めての豆腐作りに「にがりを入れると、人の目で見て分かるくらいすぐに固まったのでびっくりしました」と話していました。
肥前町で豆腐を手作りできる人が少なくなり、子どもたちに教えてくださった吉村さんも、年をとり教えられなくなったと言ってありましたが、今回の豆腐作り体験のために海までにがりとなる海水を取りに行かれるなど、昔ながらの豆腐作りを子どもたちに教えようという情熱に感動しました。
(取材地:入野小学校)

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