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更新日:2023年7月31日
唐津港港湾危機管理メンバーや唐津港港湾保安委員会構成の民間企業などの参加を得て、想定される国際テロ行為対策の合同訓練を実施することにより、緊急事態発生時に各関係機関の執るべき措置について確認し、一層の相互理解と連携を深め、唐津港における危機管理体制の充実を図るため。
令和5年7月21日(金曜日)午後1時20分から
唐津港東港岸壁および同岸壁前面海域
午後1時ごろ、船舶代理店から唐津土木事務所に対して「唐津港東港岸壁に接岸した外国籍旅客船M号にテロリストが乗船しているかもしれない」との連絡があった。
唐津港港湾保安委員会委員長である唐津土木事務所長は、直ちに唐津港港湾危機管理担当官である唐津海上保安部長に連絡し、同委員会各委員に対して必要な協力を求めた。
連絡を受けた唐津港港湾危機管理担当官は、唐津港港湾危機管理メンバーを緊急招集して対応にあたる。
海上保安庁と書かれた船を外国籍旅客船M号と想定。海上保安部と警察署は、船艇により海上警戒区域を設定し海上警備にあたる。警察は、岸壁警戒区域を設定し土木事務所委託警備員とともに陸上警戒にあたる。
海保と警察の警備艇は海上警戒区域外側、警察は岸壁警戒区域外側で警戒区域内への立入禁止の警戒周知を実施する。警察ヘリは、配置船舶の外側上空で待機し、警戒周知を実施する。
船内にテロリストが乗船している可能性を踏まえて、まず海上保安部のみで構成された『立入検査班』がM号に乗り込んで安全の確保を行う。海上保安官の指示に従わずに船外に出ようとして、凶器を持って暴れる不審者1人を海上保安官が制圧する。
入管佐賀出張所は、避難し下船してくる旅客に対し、所持している旅券が偽造旅券かどうか鑑識するとともに、顔写真や指紋によってテロリストかどうかを確認する上陸審査を実施する。税関は旅客に対し、手荷物検査を実施する。
黄色いビブスを着た男性をテロリストと想定。テロリストは手荷物検査を拒否し、不審な動きをしている。税関職員が手荷物の中身を見せるよう説得する中、テロリストは持っていた黒色のバッグを放置しナイフを振り回して逃走する。
逃走するテロリストを警察が制圧・逮捕しパトカーに乗せて警察署へ向かう。
船内で負傷者を発見した立入検査班より要請を受けた消防署は、負傷者の救急処置を行い担架で船外に搬出。救急車により病院へ搬送する。
手荷物検査でテロリストが放置したバッグの中を税関職員が確認したところ、爆発物と思われるものであったことから、爆発物処理班の出動を要請。爆発物処理班は爆発物の入ったバッグを処理し撤去する。
テロリストが旅客船に取り付けられているテンダーボートを奪取し海上に逃走。海上で警戒していた巡視艇、警察艇により逃走船舶を追尾する。追尾を受けている逃走船舶が隙をみて拳銃を巡視艇に向け発砲したことから、巡視艇は小銃にて威嚇射撃を行う。
威嚇射撃を受けた逃走船舶は、停船して投降、巡視艇により捕捉された。
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